私が目指した再生音。
ケーブルにおいて、良いケーブル・良い音とはなんでしょうか?
1、クセが無い (特定帯域の強調) 撚線>複合線>単線
2、ワイドレンジ (空間表現から深い低音域まで) 撚線>複合線>単線
3、鮮明な再生音(下の4と5が不可欠・太過ぎ長すぎにより低下) 単線>複合線>撚線
4、反応の速さ(キレ・スピード感・太過ぎ長すぎにより低下) 単線>複合線>撚線
5、付帯音が無い(ぼやけ・曇り・コモリ・ニジミ・響き) 単線>複合線>撚線
メッキ線は響きがのる・被覆によりニジむ・プラグにより曇りやクセが出る
6、音の純度 (太過ぎ長すぎにより低下・広レンジと鮮明さ必要)単線>撚線>複合線
7、空間表現・立体感 (ワイドレンジで・鮮明・キレが良いこと)撚線>単線>複合線
線径により再生周波数帯域が変わりますので、レンジの狭い単線は特定帯域の強調となりクセがあるということになります。(クセがある・レンジが狭い)
撚線は素線径の再生周波数帯域から、本数が増えるほど音像を増し低音域に移行しますので、素線径が細く本数の多い撚線ケーブルが最もクセが無くワイドレンジと言えますが、本数が増えるほど鮮明さは減退していきます。(鮮明ではない・キレやスピード感も弱まる)
実音域より太い素線径の撚線は、音像も厚く少ない本数で低音域に到達するため鮮明ですが、実音域寄り高帯域の空間表現や解像度の高さは表現できず高音域方向のレンジは狭いと言えます。
音像の厚さとスピード感から非常に人気のある構成です。(クセがある・レンジが狭い・純度や空間表現は弱い)
複合ケーブルは素線径と再生周波数帯域の関係が厳密であるためフラットにするのが難しく、太い線径が含まれるという意味では撚線より少ない本数で低音域が再生されますが、複数の素線径を組み合わせるため太すぎるケーブルが多い様に感じます。(太すぎる場合は鮮明さの減退・純度や空間表現は弱い)
つまり、単線でも撚線でも複合線でも上の7つを全てクリアできるケーブルは、無かったのです。
導体の線径により再生周波数帯域が、高音域から低音域までに対応する単線導体の段階的線径構成では、全てクリアしていると言えます。
線径が段階的ということは、高音域から低音域まで全ての帯域が段階的線径により再生され特定帯域の強調もないので、
1、クセが無い
2、ワイドレンジ
高音域から低音域まで10本以下でカバーしていますので、単線のように鮮明で反応が早く、付帯音は全く感じられません。
3、鮮明な再生音
4、反応の速さ
5、付帯音が無い
段階的線径構成は10本以下の少ない本数でありながら高音域から低音域まで、ワイドレンジで全帯域鮮明な再生音ですが導体断面積は撚線より小さくなります。
太すぎるケーブルは低音域がダブつくというのもありますが、中低音の音像が厚く好まれることも多いです。
表現が難しいですが、私にはむくんだ音の様に感じられます。
段階的線径構成は、音全体がスッキリして見通しが良く楽器の一つ一つがストレートに再生されます。
まさに音の純度が上がるという感じです。
ワイドレンジで全ての帯域が鮮明でキレが良いことで、空間表現や立体感に優れています。
6、音の純度
7、空間表現・立体感
低音域にさらに1本加えるだけで、30cmウーファーでも低音域にダブつきが生じルーズになるのを確認しています。
素線径が太めの撚線ケーブル
線径による再生周波数帯域が実音域にあたる、太めの素線径の撚線ケーブルは、音像が厚く少ない本数でスピード感も良く、スピーカーケーブル・RCAケーブルともに人気があります。
太めの素線径の撚線ケーブルから段階的線径構成に交換試聴すると、高音域方向にぐんぐんレンジが広がり始めは高音域がキツく感じるかもしれません。
レンジが広くなるため中低音域が減少して感じます。
これは中低音域が弱くなったのではなく高音域方向にレンジが広くなるためです。
音像の厚さも魅力の一つですが、偏りでもあるのです。
段階的線径構成は音楽ジャンルに関わらず、レコーディングエンジニアが精魂込めて作り上げた音を色付けすることなく、高音域から低音域まで万遍なく再生できるケーブルだと思っています。
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